三条大橋は東海道五十三次の西の起点として有名です。橋の北東隅に立つ札(案内板)によると、この地にいつ最初の橋が造られたかは不明であるものの、室町時代には簡素な構造のものが架けられており、秀吉の時代に本格的な橋になったそうです。秀吉の時代に橋脚として用いられた石柱が、今も橋の北西に残されています。また、橋の南西には江戸時代に出版された『東海道中膝栗毛』の主役である弥次郎兵衛と喜多八の像があります。
三条大橋にまつわる有名な逸話といえば、欄干の擬宝珠(ぎぼし)に遺る刀傷。幕末の“池田屋事件”の際につけられたものであると言われています。黒いシミのようなもののなかに、刀傷らしきものが確認できます。