
Chii-sunさんと日本でジオキャッシング
クリス(Rock Chalk)はGeocaching本部の上級広報部長だ。彼は全米50州すべてと22か国でジオキャッシングの経験のある熟練のジオキャッシャーでもあるんだ。彼は最近日本を初めて訪問したのだが、その体験をここで共有しよう。
ジオキャッシングで一番良いことは世界中の人々の絆を深めること。 僕は初訪問の日本での滞在でこのことを深く実感することができたんだ。 ある夜のこと、日本のジオキャッシング・ボランティア・レビュアーであるShinyOrbitalさんと大阪で食事をしたんだ。 日本のジオキャッシングが話題になった時、彼は毎年たった一日で何百ものジオキャッシュを一斉に公開する大規模プロジェクトを行っている日本のジオキャッシャーについて語った。
僕はこのプロジェクトについてもっと知りたくなって、すぐにChii-sunという名のジオキャッシャーとメッセージを交換することとなった。 ほんの数日後、彼女のジオ友達数人とともに栃木県小山市で会う約束をしたんだよ。 それはジオキャッシングをやっていなければ、決して体験できなかったであろう素晴らしい友情の一夜だった。

2012年にジオキャッシングを始めて以来、chii-sunさんは19,000個を超えるジオキャッシュを発見し、約600個のジオキャッシュを隠した。それらに授与されたお気に入りポイントは合計で1,200にものぼるんだ。 彼女は自身で企画した日本での大プロジェクトと日本でのジオキャッシングについてのいくつかの質問に丁寧に答えてくれた。
どうして多くのジオキャッシュ・オーナーに呼びかけて、こんなにも多くの新しいジオキャッシュをたった一日で一斉に公開するプロジェクトをやろうと思ったの?
日本でのジオキャッシングは、まだヨーロッパや北米などの世界の他の地域ほど普及していないの。 日本全体としてジオキャッシャーの数もまだまだ少ないし。 もちろん、東京などの都市部には比較的多くのジオキャッシャーが居るけれど、特に地方では現役のジオキャッシャーがほとんどいないこともあるような状況でね。 でも、SNSを通じて人口の少ない地域でもジオキャッシングを楽しみたいと思っている人がたくさんいることを知ったのよ。
そこで、みんなで一緒にジオキャッシングを楽しむにはどうしたらいいだろうかと考えた末に、2021年に日本全国でジオキャッシュを一斉に公開するプロジェクトを立ち上げたのよ。
今までのプロジェクトで公開されたジオキャッシュの数はいくつぐらい?
2021年には30人のオーナーが452個のジオキャッシュを設置したの。 そして、2022年には45人のオーナーが703個を設置。 2023年には、これまでで最大のプロジェクトができて、アドベンチャー・ラボを含む833個のジオキャッシュを61人のオーナーが公開したの。
ジオキャッシュが設置された地域はどこらへん?
日本全国に設置されたわ。 実際のハイドの状況は、オーナーの居住地域によって年ごとに様々だったけど。 2023年のプロジェクトでは、北は北海道から南は九州の福岡まで幅広く設置されたわ。

プロジェクトを主催する上ではどういったことが難しかった?
参加者は日本全国に散らばっているので、イベントの統一感をどうやって出すかといった点を工夫したわ。 まず私はオーナー間の通信用のチャンネルを準備したの。 FacebookとX(旧Twitter)に専用のグループを作成し、SNSになじみのない人のためには、ジオキャッシング・メッセージ・センターを利用して必要に応じて連絡を取り合ったのよ。
すべてのジオキャッシュの詳細には統一したロゴも使ったわ。 このプロジェクトでは、レビュアーのShinyOrbitalさんがプロジェクトのジオキャッシュを簡単に識別できるように、全員がジオキャッシュの名前の先頭に[JH3]を付けてジオキャッシュの申請を行ったの。 JH3は「第3回全日本ハイド・キャンペーン」の略で、一日にこれほどの数のジオキャッシュを公開するにはレビュアーとの協力が欠かせなかったわ。
これほどの沢山、新規ジオキャッシュの一斉公開を見た仲間たちの反応はどうだった?
人によっては大イベントを前に一睡もできなかったみたい! ある人たちはカウントダウンを行い、またメッセージを私にくれた人もいるわ。 ジオキャッシュの公開の瞬間には、携帯に新着キャッシュの通知メッセージが鳴りやまなかった。 まるで花火大会のようで、みんな大喜びだったわ。
まだ日本に来たことのない方に日本のジオキャッシングを紹介してくれれる?
日本には現在約33,000個の公開のジオキャッシュがあり、中には富士山、東京タワー、伏見稲荷大社などといった人気の観光スポットもあるの。 もちろん有名な観光地ばかりではなく、ほんとに地元の人しか知らないような魅力的な場所にも隠されているのよ。
日本のジオキャッシング界はどんな感じなの?
日本のジオキャッシング界はさまざまなSNSサイトで活動があって、それぞれの地域ごとに独自の特徴と魅力があるわ。 地域のジオキャッシング活動に参加すると、その地域の魅力を再発見したり、新たな出会いや友情を育んだりできるの。 それでも、私たちの「全国ハイド・キャンペーン」のように日本全体での共通イベントは最近までなかったわ。
私がもっとも好きな思い出のひとつは、2014年にあったTravel Bug® (TB) レースね。レースではTBがどれだけ遠くまで移動できるかを競いあったのよ。 当時の私は、自分のTBがもっと早く動いて移動距離がぐんぐん伸びてほしいと思いながら、その動きを楽しみに見守ってたわ。 今、このインタビューに答えている時点では私のTB (TB6M7H9) はポーランドにいるわ。
このTBレースの成功をきっかけに、全国のジオキャッシャーが一緒に何かできたらどんなに楽しいだろう、って考えたのね。 そこでジオキャッシュを全国で同日一斉公開するというアイデアが生まれたのよ。 今後も日本ではいろいろと楽しい取り組みがいっぱい行われると思うわ。
ジオキャッシングを始めたきっかけは?
友達に、子供新聞の記事にジオキャッシングが取り上げられているのを教えてもらったことかな。 記事に興味をそそられ、早速Geocaching.comでアカウントを作成したのよ。

ジオキャッシングで気に入っていることは?
今ではもう12年もジオキャッシングをやっているの。 最初の5年くらいは、ジオキャッシングを知らなければ行けなかっただろう場所をたずねて、発見済のジオキャッシュの数がだんだん増えていくのが楽しくて、熱心にジオキャッシュを探していたわ。
今でも、ジオキャッシュを探すことは大好きなんだけど、5年くらい前からはジオキャッシュを隠す喜びも加わったわ。 今回のようにジオキャッシュを日本全国で一斉に公開するプロジェクトを企画したり、Maker Magicなどのジオキャッシュを作成するイベントを開催したり、SNSでジオキャッシングに関する情報を発信したりしてきたわけ。
他に伝えたいことはある?
世界中のジオキャッシャーの皆さん、日本には面白いジオキャッシュが数多くあるよ。 ぜひ日本に来て見つけてね!

日本でジオキャッシングをしたことは?お気に入りの思い出を下のコメント欄で待ってるよ!